Windows 11には、名前が似ていて用途が異なる三つの音声機能があります。短いメールを入力するもの、キーボードなしでパソコン全体を操作するもの、旧来の機能です。この記事では、ショートカット、設定、音声コマンド、動かないときの対処、専用アプリとの違いを説明します。
すぐに始めるには: 入力欄をクリックし、Windowsキー + Hを押します。音声入力バーが表示され、話した内容がカーソル位置に入ります。終了するときは停止操作をします。マイクとネット接続が必要です。
手順は、執筆時点のMicrosoft公式ヘルプ音声入力を使って話すと音声アクセスの設定に基づいています。
Windowsの三つの音声機能。
機能 | 用途 | ネット接続 | Windowsのバージョン |
|---|---|---|---|
| 音声入力(Win + H) | 入力欄へ文字を入れる | 必要 | Windows 10・11 |
| 音声アクセス | 文字入力とパソコン全体の音声操作 | 初期設定後は不要 | Windows 11 22H2以降 |
| Windows音声認識 | 旧来の文字入力・操作機能 | 不要 | Windows 10と古いWindows 11 |
一般的な文章入力ならWin + Hから始めましょう。アプリの起動、クリック、スクロールまで音声で行いたい場合や、オフラインで使いたい場合は音声アクセスを設定します。Microsoftの案内では、Windows 11 22H2以降のWindows音声認識は2024年9月に音声アクセスへ置き換えられました。
Windows 11で音声入力を始める。
- Word、メール、ブラウザのフォーム、チャットなど、入力先をクリックします。
- Windowsキー + Hを押します。タッチキーボードではマイクをタップします。
- 音声入力バーが表示されます。録音が始まっていなければマイクを押します。
- 普段どおりの速さで話します。
- Win + Hをもう一度押すか、対応する停止コマンドで終了します。英語では
stop listeningやpause voice typingです。
音声入力はオンライン機能です。Microsoftの音声サービスで認識するため、接続がないとバーが表示されても入力できません。
確認しておきたい設定。
バーの歯車アイコンから設定できます。
- 自動句読点: 話し方に合わせて句読点を補い、記号名を毎回言う手間を減らします。
- 音声入力ランチャー: 入力欄を選ぶと小さなマイクボタンが表示され、ショートカットを使わず起動できます。
- 不適切な表現のフィルター: 標準では対象の言葉を伏せます。発話どおりに残したい場合は設定を確認します。
音声入力のコマンド。
以下はMicrosoftが案内する米国英語の発話例です。日本語などでは、その言語の対応コマンドを確認してください。
操作 | 英語の発話 |
|---|---|
停止・一時停止 | Pause voice typing、Stop voice typing、Stop listening |
直前の単語やフレーズを削除 | Delete that、Erase that、Scratch that |
直前の単語やフレーズを選択 | Select that |
Enter | Press Enter |
Backspace | Backspace、Press Backspace |
Tab | Tab、Press Tab |
スペース | Insert space、Press space |
直前の変更を取り消す | Undo that、Revert |
英語の句読点はperiod、comma、question mark、exclamation point、改行はnew line、段落はnew paragraphです。自動句読点をオンにすると、一部の指定を省けます。
対応言語。
MicrosoftはWindows 11の音声入力で、地域別の表現を含む40以上の言語を案内しています。日本語、韓国語、ヒンディー語、ドイツ語、中国語、複数地域の英語、スペイン語、フランス語、ポルトガル語などです。現在のキーボード言語に従うため、別の言語で話す前にタスクバーの言語表示かWin + Spaceで切り替えます。
Copilot+ PCのFluid Dictation。
Copilot+ PCにはFluid Dictationがあります。小さな端末内言語モデルで文法や句読点、言いよどみを整える機能です。Microsoftの案内では英語の各地域設定で使え、モデルのダウンロード後は標準でオンになります。パスワードやPINなどの保護された入力欄では無効になります。設定が灰色ならダウンロード中の可能性があり、「設定」→「Windows Update」で進行を確認できます。
Windows 11の音声アクセスを使う。
音声アクセスはアクセシビリティ機能です。設定後は端末内の音声認識で動くため、接続なしで使えます。文字入力だけでなく、アプリの起動、ウィンドウ切り替え、クリック、スクロール、マウス移動もできます。Windows 11 22H2以降が必要です。
音声アクセスを有効にする。
- **「設定」→「アクセシビリティ」→「音声認識」**を開きます。
- 音声アクセスをオンにします。スタートメニューで検索して開くこともできます。
- 初回は言語を選び、同意して続行します。言語ファイルのダウンロードには接続が必要で、数分かかる場合があります。
- マイクの設定で入力機器を確認し、複数ある場合は標準を選びます。
- 必要に応じて対話型ガイドを試してから使い始めます。
同じ画面で、サインイン前またはサインイン後に自動起動する設定もできます。
執筆時点のMicrosoftの一覧には、日本語、イタリア語、ドイツ語、中国語(簡体字・繁体字)、複数地域の英語、スペイン語、フランス語があります。
音声アクセスで文字を入力する。
三つのモードがあります。既定のモードはコマンドと文字入力を両方認識します。ディクテーションモードでは発話を文字として扱い、コマンドモードでは操作だけを認識します。以下は英語での切り替え例です。
dictation mode:文字入力モードcommands mode:コマンドモードdefault mode:既定のモードvoice access sleepまたはmute:一時停止voice access wake upまたはunmute:再開turn off microphone:マイクを停止
Microsoftのコマンド一覧から、よく使う英語の例を紹介します。
操作 | 英語の発話 |
|---|---|
改行・新しい段落 | New line、New paragraph |
直前の発話を削除 | Delete that、Scratch that、Strike that |
選択 | Select that、Select all |
修正 | Correct that |
一文字ずつ綴る | Spell that、Spell out |
単語の先頭を大文字にする | Capitalize [word] |
太字にする | Bold that |
句読点 | Period、Comma、Question mark、Exclamation mark |
what can I sayやopen voice access helpで一覧を確認できます。使用する言語に合うコマンドを参照してください。
従来のWindows音声認識。
Windows音声認識(WSR)は、長年搭載されてきた入力・操作ツールです。Microsoftの案内ではWindows 11 22H2以降で音声アクセスに置き換えられたため、現在の環境では音声アクセスを使います。
Windows 10や古いWindows 11では、「設定」→「時刻と言語」→「音声認識」でマイクの設定を始め、Windowsキー + Ctrl + Sで有効にできます。オフラインで動き、多くの操作コマンドがあります。
Windows 10で使う場合。
Windows 10でも、入力欄でWin + Hを押して音声入力できます。音声アクセスはWindows 11向けのため、ハンズフリー操作には従来のWindows音声認識を使います。Windows 10の通常サポートは2025年10月14日に終了しており、新しい音声機能の対象にはなりません。利用中の更新・サポート条件も確認してください。
Windowsの音声入力が動かないとき。
Win + Hが反応しない。 カーソルが入力欄にあるか確認します。独自の入力部品を使うアプリでは、別のアプリでも試してください。
バーは出るが文字が入らない。 接続と、VPN、ファイアウォール、職場のネットワーク制限を確認します。次に「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「マイク」で、デスクトップアプリの利用を許可します。
違うマイクを使っている。 バーの歯車から入力機器を選びます。使っていないヘッドセットを外す方法もあります。
言語が違う、または未対応と出る。 音声入力はキーボード言語に従います。Win + Spaceで切り替え、必要なら「時刻と言語」→「言語と地域」で追加します。
精度が悪い。 静かな場所へ移動し、ヘッドセットや外部マイクを使い、一定の速さで話します。言語も確認してください。音声入力には独自語彙を登録する辞書がないため、特定の単語は毎回修正が必要な場合があります。
音声アクセスが設定後にエラーになる。 「アクセシビリティ」→「音声認識」でオフ・オンを切り替え、言語データのダウンロードを完了させます。改善しなければWindows Updateも確認します。
Windows標準機能の限界。
無料の音声入力は便利ですが、次の点は本格的な文章作成で気になる場合があります。
- カスタム辞書がありません。 同僚の名前、製品名、専門用語を登録できません。
- 自然な指示による書き換えは限定的です。 誤りはキーボードで直すか、削除して話し直す操作が中心です。
- 開始と停止の操作が必要です。 Win + Hで開始・停止する方式は、短い一文をアプリごとに繰り返すと手間になることがあります。
- 音声入力には接続が必要です。 音声アクセスはオフラインで使えますが、対応言語の範囲が異なります。
- 書式の調整が残ります。 自動句読点があっても、大文字・小文字、リスト、改行などを直す場合があります。
週に数文なら問題にならなくても、毎日の仕事に使うなら専用アプリを検討する理由になります。
Windows向けAqua Voice。
Aqua VoiceはWindows 10・11で動き、キーを押して話し、離すとカーソル位置に整えた文字を入れます。Word、Outlook、Chrome、Slack、Teams、ターミナルなどで使えます。
- 比較できる認識精度。 独自モデルAvalonは2025年10月のOpenASR公開時にクローズドソースモデル1位でした。英語版記事執筆時は全体6位です。9to5Macの比較ではAppleが17件、Aquaが1件の誤りでした。AISpeakの97.3%は自社測定です。同じモデルをAvalon APIでも使えます。
- カスタム辞書。 辞書に名前、専門用語、製品名を登録できます。
- 声で編集。 編集モードでテキストを選び、キーを押して「文法を直して」「短くして」「木曜日に変えて」と指示できます。
- 自然な話し方に合わせた書式。 句読点、大文字・小文字、段落を整えます。
- 短い待ち時間。 確定した文字は約450ミリ秒で届き、最大230語/分で入力できます。
- 複数端末で利用。 Windows、Mac、iPhone、Androidと49言語に対応し、一つの契約で使えます。
最初の1,000語はカード登録なしで無料、Proは年払いで月額8ドル相当です。SOC 2 Type II監査報告書とISO 27001認証を取得し、GDPRとHIPAAに準拠しています。Windowsアプリをダウンロードし、サインインしてマイク権限を許可し、起動キーを選べば使い始められます。ガイドとMicrosoft Wordでの使い方もご覧ください。
ほかの有料アプリはWindows向けAI音声入力の比較や音声入力ソフトの一覧で紹介しています。Macの音声入力、Googleドキュメントの音声入力も参考になります。
よくある質問。
Windows 11の音声入力をオンにするには?
入力欄をクリックしてWindowsキー + Hを押します。マイクと接続が必要です。バーが表示されたら話し、終わったら停止操作をします。
音声入力と音声アクセスの違いは?
音声入力は文字を入れる機能で、接続が必要です。音声アクセスは入力に加えてアプリの起動やクリック、スクロールもでき、初期設定後はオフラインで動きます。Windows 11 22H2以降が必要です。
Windowsの音声入力はオフラインで使えますか?
Win + Hの音声入力には接続が必要です。オフラインなら、言語モデルをダウンロードして使う音声アクセスが選択肢です。
句読点は自動で入りますか?
バーの歯車から自動句読点を有効にすると補われます。無効なら対応する記号名を話します。Copilot+ PCのFluid Dictationでは、対応する英語環境で文法や言いよどみも整えます。