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おすすめの音声認識API比較(2026年版)

Finnian Brown

17 分で読めます

以前は、音声認識(speech to text)APIを選ぶといえば、いちばんましなWhisperのラッパーを探すことでした。2026年の今は本格的な選択肢がそろい、料金は1時間あたり数十セントまで下がり、見出しの精度の数字だけでは本当に重要な違いが見えなくなっています。このガイドでは12のAPIを、実際に支払う金額、ストリーミング対応、対応言語数、精度の主張の見極め方で比較します。料金はすべて各ベンダー自身の料金ページから取っています。

すぐに結論を知りたい方へ: 開発者や技術的な話し言葉なら、Aqua VoiceのAPIであるAvalonが最有力で、OpenAI SDKでそのまま使え、音声1時間あたり0.39米ドルです。リアルタイムの音声エージェントならDeepgramとAssemblyAIが有力です。最も安いのはSonioxで、1時間あたり約0.10米ドルです。Google、AWS、Azureは、すでにそのクラウドを使っている場合に向いています。

比較の方法

以下の料金は、各ベンダーの現行の主力モデルについて、2026年10月28日にベンダー自身の料金ページで確認した従量課金の定価です。数字を並べて比べられるよう、分単位やトークン単位の料金は音声1時間あたりに換算しました。元の単位が異なる場合はそれも記載しています。ボリュームディスカウント、利用量の確約プラン、エンタープライズ契約でどの料金も下がる可能性があるので、表は見積もりではなく出発点として見てください。

各APIは、選ぶ理由を1つに絞って評価し、精度の扱いには特に注意しました。ベンダーは自社のテストセットで測った単語誤り率(WER)を公表しますが、互いに比較できることはほとんどありません。公開されている中で最も公平な物差しはHugging FaceのOpen ASR Leaderboardですが、それもデータセットの構成が時期によって変わります。ベンチマークの読み方は後で詳しく説明します。

ひと目でわかる比較

API

バッチ料金(音声1時間あたり)

ストリーミング料金(音声1時間あたり)

対応言語(ベンダーの表記)

無料で始められるか

Avalon(Aqua Voice)

0.39米ドル

バッチのみ

ISO 639-1のヒント指定または自動検出

最初の1.00米ドル分が無料

OpenAI

0.27米ドル(0.0045米ドル/分)

1.02米ドル(0.017米ドル/分)

gpt-transcribeは記載なし

記載なし

Deepgram

0.26米ドル(0.0043米ドル/分)

キャンペーン価格0.29米ドル、通常0.46米ドル

45以上

200米ドルのクレジット

AssemblyAI

0.21米ドル

0.15〜0.45米ドル

18(3.5 Pro)、99(Universal-2)

無料枠あり、カード不要

ElevenLabs

0.22米ドル

0.39米ドル

90以上

4.5時間分を含む

Soniox

約0.10米ドル

約0.12米ドル

60以上

記載なし

Speechmatics

基本料金0.24米ドル

ベンダーのページを参照

56

100米ドルのクレジット

Rev AI

0.20米ドル(英語)

ストリーミングAPIあり

英語(Reverb)

5時間分のクレジット

Gladia

0.16〜0.27ユーロ

0.68ユーロ

6(Solaria-3)、100以上(Solaria-1)

50ユーロのクレジット

Google Cloud

0.18米ドル(動的バッチ)

0.96米ドル

記載なし

Google Cloudの300米ドルのクレジット

Amazon Transcribe

0.36米ドル(0.006米ドル/分)

0.60米ドル(0.01米ドル/分)

記載なし

12か月間、毎月60分

Azure AI Speech

0.18米ドル(バッチ)

1.00米ドル

記載なし

毎月5時間(リアルタイム)

料金は記事執筆時点(2026年10月28日)のものです。Azureの料金ページでは数字が表示されなかったため、Azureの数値はMicrosoftが公開しているAzure Retail Pricesの価格表から取っています。

2026年のおすすめ音声認識API

1. Avalon(Aqua Voice):開発者や技術的な話し言葉に最適

Avalonは、音声入力アプリAqua Voiceを動かしている音声モデルで、APIとしても提供されています。コーディングエージェントへの指示、ターミナルのコマンドの読み上げ、モデルのバージョン名など、人が実際にコンピューターに話しかける話し方で学習しています。汎用モデルがつまずくのはまさにここで、「zshrc」を「C sharp C」に、「GPT-4o」を「GPT-4.0」にしてしまいます。音声に製品名、コード、AI用語が多いなら、これが選ぶ理由です。

第三者による裏付けとして、Avalonは2025年10月にHugging FaceのOpen ASR Leaderboardに初登場した時点で、プロプライエタリ(商用)モデルの中で1位でした。平均WERは6.24%、オープンモデルを含む全体では6位です。詳しくはOpenASR LeaderboardでのAvalonにまとめています。その後リーダーボードはデータセットの構成を変えているため、この順位は日付つきの結果であり、現在の順位ではありません。AI用語が多い実際の音声クリップで測る自社の自己申告ベンチマークAISpeakでは、Avalonは比較したすべてのモデル(ElevenLabs ScribeやWhisper Large v3を含む)よりも高い割合でキーワードを正しく書き起こしました。結果の全体はAvalonの紹介をご覧ください。

開発者が乗り換える実務的な理由はインターフェースです。AvalonはOpenAIのリクエスト、レスポンス、エラーの形式に合わせているので、2行を変えるだけで公式のOpenAI SDKがそのまま動きます。

from openai import OpenAI

client = OpenAI(api_key="your-avalon-api-key", base_url="https://api.aquavoice.com/v1")
transcript = client.audio.transcriptions.create(model="avalon-v1.5", file=open("speech.mp3", "rb"))
print(transcript.text)

APIドキュメントによると、10種類の音声形式(1ファイルあたり最大256MiB、4時間まで)、最大8人の話者ラベル、語彙のヒントを渡すpromptフィールド、セグメント単位のタイムスタンプ、SRTとVTTの出力、ポーリングできる永続的な非同期ジョブに対応しています。料金は音声1時間あたり0.39米ドルで、1秒単位の課金(最小10秒)、シート料金なし、最初の1.00米ドル分はカード登録なしで無料です。

正直な制約もあります。Avalonはバッチ専用でストリーミングのエンドポイントがないため、ライブの音声エージェントには向きません。このリストで1時間あたり最も安いわけでもありません。また、ベンチマークの強みは英語が中心です。多くの言語を同時に扱うなら、ElevenLabs、Soniox、Speechmaticsを検討してください。ファイルの文字起こしではなくアプリに音声入力を組み込みたい場合は、同じプラットフォームでユーザーごとに最適化された音声入力のルートとMCPサーバーも使えます。

2. OpenAI:すでにOpenAIのプラットフォームを使っているなら

OpenAIが現在推奨しているのは、録音済みの音声向けのgpt-transcribe(1分あたり0.0045米ドル、1時間あたり約0.27米ドル)と、ライブ音声向けのgpt-live-transcribe(1分あたり0.017米ドル、1時間あたり約1.02米ドル)です。どちらもprompt、keywords、languagesのヒントを受け付けます。

既存の連携がある人にとって重要なのは、OpenAIの音声認識ガイドに、whisper-1、gpt-4o-transcribe、gpt-4o-mini-transcribe、gpt-4o-transcribe-diarizeは非推奨となり、2027年2月26日に提供終了すると書かれていることです。単語単位のタイムスタンプや話者分離はこれらの旧モデルの機能で、OpenAIはgpt-live-transcribeが単語単位のタイムスタンプや話者ラベルを返さないと説明しています。どうせ文字起こしのコードに手を入れるなら、他の選択肢を試す良い機会です。AvalonはOpenAIのリクエスト形式を保っているので、クライアントを書き直さずに試せる数少ない選択肢の1つです。違いはAqua Voice vs OpenAI Whisperのページにまとめています。

3. Deepgram:リアルタイムの音声エージェントに最適

Deepgramはストリーミングを中心に作られています。Fluxモデルはストリーミングの音声エージェント向けに作られ、Nova-3は単一言語版と多言語版、さらに医療向けと製薬向けの派生モデルで一般的な文字起こしをカバーします。Nova-3の録音済み音声は1分あたり0.0043米ドル(1時間あたり約0.26米ドル)です。Nova-3のストリーミングは、Deepgramが「期間限定のキャンペーン価格」と表示している1分あたり0.0048米ドルで、通常価格は0.0077米ドルです。Flux Englishは1分あたり0.0065米ドルです。キーワード指定(Keyterm Prompting)、個人情報の伏せ字化、ストリーミングでの話者分離は有料のオプションです。

カード登録なしで200米ドルのクレジットから始められます。DeepgramはNovaモデルが45以上の言語に対応しているとしています。選ぶ理由は、音声エージェント向けのモデルを備えたストリーミング中心のプラットフォームであることです。

4. AssemblyAI:料金と機能のバランスが最も良い

AssemblyAIは時間単位で料金を設定し、その水準を低く保っています。Universal-3.5 Pro(録音済み音声)は1時間あたり0.21米ドル、旧モデルのUniversal-2は0.15米ドルで、ストリーミングは0.15米ドル(Universal-Streaming)から、新しいUniversal-3.6 Pro Realtimeの0.45米ドルまでです。話者分離、キーワード指定、新しいMedical Modeは時間単位で課金されるオプションです。

無料枠はカード登録が不要で、AssemblyAIによれば録音済み音声なら最大185時間、ストリーミングなら最大333時間の文字起こしができます。対応言語はモデルごとに確認してください。Universal-3.5 Proは18言語、Universal-2は99言語で、最も安いストリーミングモデルは英語のみです。選ぶ理由は、大手ベンダーの中でも特に安い時間単価で、豊富な機能を使えることです。

5. ElevenLabs Scribe:多言語と多人数の話者に最適

Scribe v2はバッチで1時間あたり0.22米ドル、Scribe v2 Realtimeは0.39米ドルで、ElevenLabsのどのプランでも単価は同じです。ElevenLabsは90以上の言語、最大32人の話者分離、単語単位のタイムスタンプ、最大1,000語のキーワード指定、バッチと同じ料金のScribe v2 Medicalモデルを掲げています。リアルタイムモデルの遅延は約150ミリ秒とされています。無料プランにはScribe v2が約4時間30分分含まれます。選ぶ理由は、低いバッチ料金で幅広い言語と強力な話者分離を使えることです。

6. Soniox:1時間あたりの料金が最も安い

Sonioxはトークン単位で課金し、同社の説明では「ファイル(非同期)で1時間あたり約0.10米ドル、リアルタイム(ストリーミング)で約0.12米ドル」に相当します。このページで最も安い定価です。1つのモデルで60以上の言語に対応し、話者分離、タイムスタンプ、カスタム用語をサポートし、翻訳も追加料金なしで含まれます。Sonioxの料金ページには無料枠の記載がありません。選ぶ理由は、1時間あたりのコストが決め手になる大量の文字起こしです。

7. Speechmatics:複数の言語が混ざる音声に最適

SpeechmaticsのMelia 1モデルは、事前に言語を選ばなくても56言語を書き起こせます。話者が文の途中で言語を切り替える通話や会議では、これが重要です。料金ページは注意して読んでください。Melia 1の見出しの1時間あたり0.12米ドルは割引後の数字で、ページ自体に、0.24米ドルの基本料金からモデル学習プログラムと年間契約の割引を適用した金額だと説明されています。Oak 1は医療向けモデルです。新規アカウントにはカード登録なしで100米ドルのクレジットが付きます。選ぶ理由は、多言語が切り替わる音声への対応です。

8. Google Cloud、Amazon Transcribe、Azure AI Speech:すでにそのクラウドを使っているなら

3つの大手クラウドは、対応ロケールの一覧が最も広く、カスタム語彙、カスタム言語モデル、個人情報の伏せ字化、医療向け製品といったエンタープライズ機能が充実しており、請求もすでに使っているクラウドのアカウントにまとまります。

  • Google Cloud Speech-to-Textは、V2 APIでChirp 3を提供しています。標準の認識は月の最初の50万分まで1分あたり0.016米ドル(1時間あたり約0.96米ドル)、待てる場合の動的バッチは1分あたり0.003米ドル(1時間あたり約0.18米ドル)です。新規のGoogle Cloudアカウントには300米ドルのクレジットが付きます。
  • Amazon Transcribeは、バッチが1分あたり0.006米ドル、ストリーミングが0.01米ドル(1時間あたり約0.36米ドルと0.60米ドル)で、最小時間なしの1秒単位課金です。12か月間、毎月60分の無料枠があります。Transcribe MedicalとCall Analyticsは別料金です。
  • Azure AI Speechは、Microsoftの小売価格表でリアルタイムの文字起こしが1時間あたり1.00米ドル、バッチが0.18米ドルで、F0プランではリアルタイムが毎月5時間無料です。Microsoftは最大35人の話者分離とカスタム音声モデルを説明しています。

選ぶ理由は、料金や純粋な精度ではなく、調達のしやすさ、データの保管場所、既存のシステムとの統合です。

ほかにも検討に値するもの

  • Rev AIは、英語のReverbモデルを1時間あたり0.20米ドルで提供しており、別の外国語モデル、ストリーミングAPI、人間による文字起こしもあります。新規アカウントには5時間分のクレジットが付きます。
  • Gladiaはユーロ建てです。Solaria-3はバッチで1時間あたり0.16ユーロですが対応は6言語、Solaria-1は100以上の言語で0.27ユーロ、リアルタイムは0.68ユーロです。新規アカウントには1年間有効な50ユーロのクレジットが付きます。

音声認識ベンチマークの読み方

精度の主張は、この市場で最も比較しにくい部分です。目安をいくつか挙げます。

  1. 単語誤り率はテストセットしだいです。 あるベンダーの自社データでの「WER 5%」と、別のベンダーの別データでの「WER 8%」は、互いについて何も語りません。すべてのモデルを同じ音声で測った結果を優先してください。
  2. 公開リーダーボードはある時点のスナップショットです。 Open ASR Leaderboardは最もよく引用される中立的な比較ですが、データセットの追加や削除が時期によってあるため、ある年の順位は翌年の順位と比べられません。必ず日付とデータセットを確認してください。
  3. 平均WERは、あなたが気にする単語を隠してしまいます。 全体のスコアが良くても、音声に出てくる製品名、薬の名前、コマンドをすべて書き間違えるモデルもあります。分野に固有の語彙があるなら、キーワードの正確さを測ってください。私たちがAISpeakを作ったのはそのためです。
  4. 自分の音声でテストしてください。 実際の録音を30〜60分用意して人の手で書き起こし、各候補に同じファイルを処理させます。このリストの多くのベンダーは、これを無料でできるだけのクレジットを用意しています。

1分でできる選び方

  • 音声にコード、製品名、AI用語が多い: Avalon。
  • whisper-1やgpt-4o-transcribeから移行するので、コードの変更を最小限にしたい: Avalon(同じSDK)またはOpenAIのgpt-transcribe。
  • ライブの音声エージェントを作っている: DeepgramまたはAssemblyAIのストリーミング。
  • 数千時間を文字起こしするので、料金が決め手: SonioxまたはAssemblyAIのUniversal-2。
  • 音声に複数の言語が混ざる、または90以上の言語が必要: SpeechmaticsまたはElevenLabs Scribe。
  • 会社がすでにGoogle Cloud、AWS、Azureを使っている: まずそのクラウドのサービスから。

アプリを作るのでなければ、音声入力のほうが合っているかもしれません

音声認識APIを探している人の多くは、本当は自分のパソコンでタイピングの代わりに話したいだけです。それならAPIキーは不要です。Aqua VoiceはMac、Windows、iPhone、Androidで使える音声入力アプリで、Avalonで動き、どのアプリにも入力でき、自分の用語のためのカスタム辞書があり、声で文章を修正できます。1,000語までは無料で、Proプランは年払いなら月額10米ドル、月払いなら12米ドルです。Aqua VoiceはSOC 2 Type II監査報告書とISO 27001認証を取得しています。また、GDPRとHIPAAにも準拠しています。ほかの選択肢との比較は音声入力ソフトのおすすめ、医療での利用は医療向け音声入力ソフトのおすすめ、設定方法はユーザーガイドをご覧ください。

開発するなら、APIキーを作成して、無料の1ドル分を自分の音声で使い、比べてみてください。

よくある質問

2026年におすすめの音声認識APIは?

音声の内容によります。開発者や技術的な話し言葉なら、Aqua VoiceのAvalonが最有力で、OpenAI SDKでそのまま使え、音声1時間あたり0.39米ドルです。リアルタイムの音声エージェントならDeepgramとAssemblyAIが有力です。定価が最も安いのはSonioxで、1時間あたり約0.10米ドルです。Google、AWS、Azureは、すでにそのクラウドを使っているチームに向いています。

最も安い音声認識APIは?

2026年10月28日時点の定価では、Sonioxが最も安く、ファイルで1時間あたり約0.10米ドル、ストリーミングで0.12米ドルです。続いて、AssemblyAIのUniversal-2とUniversal-Streamingが1時間あたり0.15米ドル、GladiaのSolaria-3が0.16ユーロです。大規模になるとボリュームディスカウントや利用量の確約割引で順位が変わるので、実際の月間の時間数で見積もってください。

OpenAIのWhisper APIは提供終了になりますか?

OpenAIのドキュメントには、whisper-1、gpt-4o-transcribe、gpt-4o-mini-transcribe、gpt-4o-transcribe-diarizeは非推奨となり、2027年2月26日に提供終了すると書かれており、代わりにgpt-transcribeとgpt-live-transcribeが推奨されています。AvalonはOpenAIのリクエストとレスポンスの形式を保っているので、ベースURLとモデル名を変えるだけで代替として試せます。

Avalonはリアルタイムのストリーミングに対応していますか?

いいえ。Avalonはバッチ方式の文字起こしAPIです。ファイル(最大4時間)を送ると、同期処理または非同期ジョブで文字起こしが返ってきます。ライブのストリーミングには、Deepgram、AssemblyAI、ElevenLabs Scribe v2 Realtime、OpenAIのgpt-live-transcribeなどのストリーミング対応APIを選んでください。

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